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中国の企業が開発したJ-31、FC-31などとも呼ばれるステルス戦闘機があります。先日までサウジアラビアで開催されていた総合防衛展示会「World Defense Show(WDS)2024」でこの戦闘機が出展され関心を集めていたと香港メディアが報じています。

2024年2月13日、香港メディアの香港01は、先日閉幕したサウジアラビア王国政府主催の総合防衛展示会「World Defense Show(WDS)2024」において、中国の第5世代ステルス戦闘機「FC-31鶻鷹(FC-31 Gyrfalcon)」関連の展示が注目を集めたことを伝えた。

RecordChina
記事によるとこの展示会で最も注目を集めていたのは中国航空工業集団公司(中航 AVIC)傘下の瀋陽飛機工業集団が開発している機体です。

その見た目はアメリカが開発したF-35とそっくりで明らかにこの機体を意識していることは間違いないのですが、現在同期は量産はされておらず試験・検証機が開発されている段階です。もちろん第5世代戦闘機に分類されてもその中身はF-35とは圧倒的な性能差・戦力差があることは間違いないと考えられています。

▼初期デザインのJ-31


この展示会では中国企業が36社参加しており国別では会場で占めた面積も最も広くなっていたとしています。なぜ中国が中東に力をいれているのかについては、ある意味で熱い地域であり軍備増強したいと考える中東各国の意識を引きつけようと考えていると記事では指摘しています。

また「中国は軍事面の商売を通じて中東各国と関係を築くことで石油の取引での見返りを得ようとしている」としており、国家間のつながりを持とうという認識が潜在的にあるのだろうともしています。

話をFC-31ことJ-31に戻すと、このJ-31は中国瀋陽飛機工業集団が自己資金で開発していたもので輸出向けの機体と位置づけています。つまり中国政府や軍が計画を立てて開発したようなものではないらしく軍での採用も前提になっていない機体だと過去に説明されています。しかしはっきり言えるのはこのJ-31を改造した派生型となる空母艦載機『J-35』については積極的に試験されており、現時点でも中国海軍の空母艦載機となることはほぼ確実です。

▼カタパルト射出に対応したJ-31の艦載型J-35
J-35

J-31は極めて高価なF-35を揃えられない国家、アメリカを主体に西側国家と『お友達』になれないような政権に売却するという目的があるとされています。もちろん中国側としては自国が開発した兵器を多国に売りたいといのは一般的な国家が行うように普通のことです。

一方でこのライバル機となるの複数存在します。例えば韓国が開発している機体、ロシアも小型ステルス機を開発しており、ローエンドの第5世代戦闘機、第4.5世代戦闘機については競合するものが多く登場する可能性があります。一方でウクライナ侵攻で明らかになった戦闘機よりもドローンであり確かに戦闘機の存在は大きいものの実際のところ本当に注目を集めていたのは間違いなく無人機分野と考えられます。