この戦闘機はトルコ航空宇宙産業により開発されたもので、21日早朝にF-16と共に離陸し初飛行に成功したとしています。

機体については見ての通り非常に幅が広く、大量の燃料、もしくは兵器を搭載できるような形状となっています。機体形状、特にインテーク周りは最高速度はマッハ2を超えるような見た目はしているのですが昔ながらのF-22タイプを採用しています。



この機体と計画は2011年頃より計画が始まったとされ、2013には概念設計が完成。以降、開発に向けてBEAシステムズと協力することが決定しました。2023年3月には地上滑走する試験に成功。5月にKaanと命名され2024年2月21日に初飛行に成功したと発表しました。「KAAN」とはチュルク語を起源とする男性名詞で「支配者」や「王の中の王」という意味があるとされています。

機体サイズは全長21m、幅14m、全高6m。出力2万9000ポンドのジェットエンジンを2基搭載し、最高速度はマッハ1.8としています。エンジンについてはプロトタイプはGEのF110エンジンつまりF-16シリーズのものが2基搭載されています。このエンジンついては今後のどようなものが搭載されるのかは不明です。

▼モックアップ


最大離陸重量は27トン、兵器搭載量は左右に2発(主に空対空ミサイル)のほか、機体中央のウェポンベイに中距離空対空ミサイルを4発搭載を搭載できるとしています。もちろん各種爆弾を搭載・運用することができ多用途戦闘機・マルチロールファイターとして運用されると考えられます。

将来的にトルコでは100～150機生産し配備すると発表しています。運用開始は2030年頃、海外への輸出も考えています。一方でF-35など先進国が配備している機体と比べてどのような性能差があるのかは不明です。第5世代のステルス機であっても、ソフトウェアやハードウェアなど機体内部の処理や敵を発見するレーダー性能などが非常に重要になります。したがって従来のアナログな戦闘機とは異なり機体を外側からただみるだけでは機体そのものの性能はわからないものになっています。

このような第5世代戦闘機やそれに匹敵する戦闘機はトルコ以外にも中国、ロシア、韓国、もちろんアメリカのF-35などなどあります。国内配備は当然として海外への輸出も視野に入れていることから採用に向けた戦いが更に強まることが伺えます。