オデュッセウス

先日アメリカのインテュイティブ・マシンズが行った民間初の月面着陸に関して、当初垂直に着陸したと発表していたものの、機体から送信されたデータから横倒しで倒れた状態になっていることが分かったと発表しています。

CNNなど海外メディアによると、今回の着陸についてはいくつか問題があったことが分かっています。まずオデュッセウス着陸機の重要な航法装置が壊れたことです。この航法装置が壊れた状態での着陸はほぼ不可能になるのですが、そこで時間をソフトウェアを書き直しオデュッセウスに搭載されていたNASAの航法装置を活用するという荒業を行っていたといいます。

この『NASAの装置を使った』という時点で民間着陸ではなくNASAとの共同着陸ではないのか…とは絶対に言ってはいけないのですが、結果的にオデュッセウスは月面に対して時速9.6kmという速度で落下。さらにあってはならない横移動も発生しておりこちらは3.2kmの速度で移動した状態で着陸しました。

とうぜん横移動が発生すると着地しても横移動はゼロにはできないため横転します。この時速9.6kmで落下したという速度も気になるところですが、現時点で探査機とは通信はできているものの通信速度は弱いとされています。NASAの科学調査機器などを搭載しているものの運用されていると発表しており搭載機器は健全と考えられます。 アメリカは実はアポロ計画以降月軌道上には探査機は送り込んでいたものの着陸機は全く送っていませんでした。一方でここ最近月面に水資源がある可能性がたかいとされ今回もその水資源(氷)があるという南極に送られ難しい着陸を成功させました。これは有人着陸を行ったアポロ17以降実に半世紀ぶりのできごとになりました。