脳内にアミロイドβという異常なタンパク質が蓄積することで結果的に認知症を発症することがわかっていますが、このアミロイドβを薬などを使わず外部からの光と音だけで除去できるという研究…。あまりに胡散臭い内容に聞こえるのですが、あのネイチャーに掲載された論文でマサチューセッツ工科大学(MIT)が行ったものになっています。(画像は参考資料)
未だにどのような理由でアミロイドβが生まれ貯まり続けるのかよく分かっていません。このアミロイドβは見出しでも紹介したように結果的に脳を萎縮させる原因となるのですが、今回の研究は発生を抑えるのではなく貯まるアミロイドβを除去するという方法です。
Flashing Lights And a Clicking Sound Cleared Toxic Proteins in Alzheimer's Mice : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/flashing-lights-and-a-clicking-sound-cleared-toxic-proteins-in-alzheimers-mice
Multisensory gamma stimulation promotes glymphatic clearance of amyloid | Nature
https://www.nature.com/articles/s41586-024-07132-6
実は過去の研究でガンマ波と呼ばれる高周波脳波を刺激すると脳内のアミロイドβを除去できる能力が向上する可能性があることが示唆されました。この論文はネイチャーに掲載されたマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らが率いるチームはマウスを使った実験で、1秒間に40回(または40ヘルツ)の周波数での光の点滅とクリック音により、脳からアミロイドタンパク質が除去することを発見しました。
このいかにも怪しいガンマ波というものについては実はWikipediaにも記載があり、簡単に紹介すると人間の神経振動のパターンというものが確認されておりその中でも40ヘルツが特に重要だとしています。この脳のガンマ線については脳波検査または脳磁気検査によって検出される実在する周波数であり、瞑想や神経刺激によって振幅を増加できることが既に確認されています。
つまり今回の研究は目から見る光とそして音という神経刺激を利用したもので研究チームはアルツハイマー病のような症状を示すように操作されたマウスの脳を用いて光と音のガンマ刺激を与えるることで脳脊髄液が増加することを観測しました。
合わせて隣接する動脈の拍動も増加していることがわかり生物学的に老廃物を除去する脳の能力がさらに高まりました。最後に脳から出る間質液の増加が認められ老廃物がより容易に洗い流されていることを確認したとのこと。
専門的な内容としては研究者らによる詳細な分析ではアストロサイト細胞(脳をサポートし保護するために中枢神経系によって使用される細胞)の膜におけるアクアポリン-4(AQP4)チャネルの重要性が示されました。これらのチャネルがブロックされるとアミロイドタンパク質の蓄積は正常に戻るため、これは将来の研究でさらに詳しく調査される有望な領域となるとしています。
*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。
Flashing Lights And a Clicking Sound Cleared Toxic Proteins in Alzheimer's Mice : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/flashing-lights-and-a-clicking-sound-cleared-toxic-proteins-in-alzheimers-mice
Multisensory gamma stimulation promotes glymphatic clearance of amyloid | Nature
https://www.nature.com/articles/s41586-024-07132-6
実は過去の研究でガンマ波と呼ばれる高周波脳波を刺激すると脳内のアミロイドβを除去できる能力が向上する可能性があることが示唆されました。この論文はネイチャーに掲載されたマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らが率いるチームはマウスを使った実験で、1秒間に40回(または40ヘルツ)の周波数での光の点滅とクリック音により、脳からアミロイドタンパク質が除去することを発見しました。
このいかにも怪しいガンマ波というものについては実はWikipediaにも記載があり、簡単に紹介すると人間の神経振動のパターンというものが確認されておりその中でも40ヘルツが特に重要だとしています。この脳のガンマ線については脳波検査または脳磁気検査によって検出される実在する周波数であり、瞑想や神経刺激によって振幅を増加できることが既に確認されています。
つまり今回の研究は目から見る光とそして音という神経刺激を利用したもので研究チームはアルツハイマー病のような症状を示すように操作されたマウスの脳を用いて光と音のガンマ刺激を与えるることで脳脊髄液が増加することを観測しました。
合わせて隣接する動脈の拍動も増加していることがわかり生物学的に老廃物を除去する脳の能力がさらに高まりました。最後に脳から出る間質液の増加が認められ老廃物がより容易に洗い流されていることを確認したとのこと。
専門的な内容としては研究者らによる詳細な分析ではアストロサイト細胞(脳をサポートし保護するために中枢神経系によって使用される細胞)の膜におけるアクアポリン-4(AQP4)チャネルの重要性が示されました。これらのチャネルがブロックされるとアミロイドタンパク質の蓄積は正常に戻るため、これは将来の研究でさらに詳しく調査される有望な領域となるとしています。
人間への影響は?
MITの研究はあくまでマウスを用いた試験であり人間に対しての影響は調査されていません。ただ、2018年に公開されたアイルランド国立大学を中心に行った内容では、結論として人体臨床試験では40ヘルツ範囲の光、音、または触覚刺激にさらされたアルツハイマー病患者において軽度の認知機能の改善が示されましたとしています。しかし、ガンマ波刺激がアルツハイマー病の病状を改善する正確な分子機構および細胞機構は不明だとしています。*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。