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TikTokという中国の謎の動画サイトについて現在アメリカでは部分的に規制がされているものの、今後さらなる締付けに抗議する活動をユーザーに促したTikTokに関して、米議会が制定を急ぐ決議を全会一致で採択したと報じられています。

TikTokについてはアメリカでは国の機密情報や個人情報が結果的に中国政府にわたるという懸念があるとして既にアメリカ政府機関ではこのアプリの使用を禁止するなどの法案が既に施行されています。現在アメリカではこのTikTokがどのようになっているのかについては、政府関係者に留まっている規制を更に踏み込んだアメリカ国内から排除する法案が今月5日に提出されています。

国内ニュースサイトによると、親会社であるByteDanceに対し法案の成立から165日以内にTikTokおよびTikTok傘下のそのほかのアプリケーションを売却することを義務付けるというものです。
そしてその法案にはTikTok以外のアプリも含まれるもので『外国の敵対者』つまり今回は中国企業が所有するアプリが国家安全保障に脅威をもたらした場合、政府がそのアプリへのアクセスを禁止できるというものです。

まず1つ目の売却云々については過去にトランプ政権下でMicrosoftが買収に名乗りを上げたということがあるのですがその後どうなったのかは不明です。いずれにしても165日以内に売却できる契約まで進めるのかという疑問があるのですが、できない場合は問答無用でアメリカ全土で個人を含めTikTokの使用が禁止されます。

そして2つ目については今回は中国ですが将来別の国で同様のSNSやアプリが出た場合にはアメリカ政府がアプリそのものへのアクセスを禁止できるというもので、アメリカ国内企業への売却云々は無関係でアメリカ国内からの通信そのものを規制したりアプリの配布に罰則が設けられるというものになると考えられます。

TikTokが利用者に対して反対するよう働きかける

問題なのはこのTikTokがこの法案を反対するように働きかけを行っている点です。これはアプリ上のメッセージとしてそのようなものが表示されているらしく、米議会なのか電話を発信するボタンが表示されているというレベルのものだったとしています。

実際この表示により誘導されたユーザーが米議会に対して国会議事堂の議員用の電話回線はパンクするというある意味の攻撃を仕掛けたことにもなるのですが、結果的に米議会側は法案を推進することを全会一致で可決したということになります。

ちなみに日本ではどうなるのかという点ですが、アメリカ国内で規制された法律が外国に及ぶ可能性は低いと考えられるものの、そもそもiPhoneやAndroidスマホの対してアプリを配布・管理しているのはアメリカ企業であり排除される可能性はゼロではないと考えられます。