現在戦場で多く使用されているのはドローンです。これに対戦車ロケットの弾頭を搭載し敵戦車などに突っ込ませ自爆するという自爆ドローンも多いのですが。このドローンの欠点は一つとして電波などによる妨害です。

Russia Now Looks To Be Using Wire-Guided Kamikaze Drones In Ukraine
https://www.twz.com/air/russia-now-looks-to-be-using-wire-guided-kamikaze-drones-in-ukraine

オペレーターは無線信号でカメラを見ながら操縦するという方法がとられており強烈な電波を周辺に出されると通信が妨害され使用できないということになります。そのためロシア軍はこのような妨害に強い有線の光ファイバーケーブルを用いることで確実に敵を仕留める装置を搭載したということになります。

回収されたドローンには一般的なマルチコプターの一人称視点型ドローンとなっており、そこにRPG7の弾頭のようなものを搭載。そこに釣りのリールのように細長い線を付けたドラムが付いており、ここから有線の光ファイバーケーブルが伸びているというものです。



記事によるとその長さは10.813km。これはあくまで貼られたシールに記載されているものでケーブルの先端はドローンの制御セクションに接続されていたことから間違いなく光ファンバーを使用した有線誘導だとしています。

このような有線誘導についてはいくつか方式があります。例えばイスラエルのスパイクミサイルなどでも同様の光ファイバーを用いた有線誘導がとられており、アメリカ軍のTOWミサイルについても有線誘導が行われるなど比較的短距離のミサイルに用いられています。

もちろん電子妨害に強いという以外もドローンが出す無線のエネルギーを放出しない利点があります。攻撃される側はドローンが出す電波をキャッチし狙われていることを察知しているのですが、有線だと電波をカットすることができるため攻撃する側にとってもメリットがあるとしています。