デルタ航空

旅客機内で禁止されているのはスマホです。正しくはスマホではなくスマホの通信が禁止されており、機内モードにする必要があります。実は現在のスマホ、装置では機体に与える影響はほぼ無いのですが、なぜ今も禁止が続いているのか。原因は電波ではなくトラブルを起こす人間を制限するためです。

スマホに搭載されている機能として電波を出さない機内モードがあります。これを使えば機内でもスマホの画面を見たりできます。この機内モードはスマホやデジタル一眼カメラなど通信を行う端末に搭載されていることがあります。

You Don’t Need to Use Airplane Mode on Airplanes

そもそもなぜそのような通信禁止がでたのか。これはアメリカが1991年に「ネットワークの干渉」を理由に飛行機内での携帯電話の使用を禁止しました。ようするに旅客機のネットワークがスマホなどの携帯電話の通信に干渉することで危険性が増すという理由です。

しかし現在は技術も発達しているのか機内Wi-Fiが利用でき残りはモバイル通信800MHz帯などです。これに関しても既に「問題はない」とアメリカ連邦通信委員会が2005年に発表しており、EUの欧州委員会も2022年に「飛行機内でのスマートフォンの通話とデータ使用を許可する」と発表してます。つまりすくなくとも現在運用している最新の機体であれば携帯電話が出すレベルの電波であれば何も問題ないということなります。

ではなぜ日本の国内航空会社など未だにモバイル通信が規制しているのか。原因はモバイル通信を使う人間です。記事ではモバイル通信の800Mhz帯やスマホが出す電波などではなく、そのスマホを使って通話を行う人間側に原因があると指摘されています。

つまりモバイル通信を認めると機内で通話が可能となり、結果として隣の客や周囲の客がブチ切れて機内で乱闘をはじめるなどして旅客機の安全な運行に支障をきたす可能性があるとしています。

このようにスマホによるモバイル通信が規制しているのは、近年増えている『エアレイジ』を引き起こす客を防ぐためという側面が強いようです。もちろんWi-Fiがあればモバイル通信がなくても通話はできます。しかし不要に電話に出てしまうようなモバイル通信をあらかじめ無くすことで通話による乗客間のトラブルを未然に防ぐという理由もあり国内外では規制が続いているということになりそうです。