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中国が2022年に公開したYJ-21という弾道ミサイルについて先日H-6N爆撃機に搭載し飛行する様子が撮影されました。ほとんど撮影されたことがないこのミサイルは米軍などの空母を主なターゲットとして配備していると言われています。

具体的にどこで撮影されたものかは不明ですが、SNSに公開された写真にはH-6N爆撃機の機体中央にあるハードポイントに1発のYJ-21と呼ばれる空中発射弾道ミサイルが搭載されています。このミサイルは対地および対艦を対象に攻撃できるとされ特に敵空母を沈めるため開発・配備されているとされています。

Chinese bomber spotted carrying new air launched ballistic missile

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このミサイルは2022年4月に中国海軍記念日の前夜に海軍のプロモーション映像で初公開され、そのビデオでは055型南昌級駆逐艦の垂直発射システムから発射されました。つまり艦対艦ミサイルということになるのですが、同年開催された珠海航空ショーでは空中発射型となったYJ-21がH-6K爆撃機に搭載している様子が公開されました。

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具体的な性能はあくまで中国側が発表したカタログスペックになるものの、射程は駆逐艦発射型で1000km以上、空中発射型では1500km程度とされています。飛行速度はマッハ6で落下時にマッハ10とされています。

このような弾道ミサイルについて中国ではいくつか開発されているのですが、見出しでも紹介したようにアメリカの高価な原子力空母を主なターゲットにしています。中国にとっては空母の戦力は無視できず真っ先に叩く対象となることは確実であり空中発射型などにした理由については米軍の艦載機F-35Cの行動半径は1000kmとされそれ以上の射程があれば射程外から発射できるという理由があるとされています。

YJ-21はCM-401 弾道ミサイルをベースにしていると推測されており空母などを対象に大量にミサイルを発射することで確実にしとめるなど従来型の攻撃手段がとられると考えられ、射程内の海域にアメリカ軍の空母を寄せ付けないという意味でも有効な対抗手段となります。