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ここ数年日本でも多く導入され始めているのは信号のない交差点、環状交差点とも呼ばれるラウンドアバウトです。交差点を円形にしてぐるぐる回る特徴があるのですが一般的に事故率は減るものの、導入が増える韓国では増加傾向が続いていると報告されています。

韓国メディアYTNによると、韓国では2010年時点に100箇所程度しかなかったラウンドアバウトが2023年時点で2500箇所に増え今も全国各地で増えているとしています。ラウンドアバウトは世界的な研究でも死亡事故や通行時間を短縮する効果があることは認められており、このような研究を元に利点が欠点を上回るとして各国で導入されています。

[경제]회전교차로 사고 매년 천 건↑...운전자 64% "통행 방법 몰라" | YTN
https://www.ytn.co.kr/_ln/0102_202403201711154419

しかし実際のところは交通事故は減る効果はあるもののゼロにすることはできあません。韓国ではこのラウンドアバウト内での事故が年間1000件以上発生しているといいます。

利用者「ラウンドアバウト?よーわからん!」

このラウンドアバウト最大の問題は複雑さです。通常の十字交差点は単純です。単純ですが人間が勘違いしたり見落とすことで事故も発生するのですが、ラウンドアバウトはそもそも珍しい交差点であり利用者が使い方を勘違いすることで事故が発生します。

記事でも運転手の64%がどのように通過すればいいのか正しく理解できておらず「わからない・知らない」と回答しています。そのため交通事故は運転手の理解不足により発生することが大半と考えられ、韓国は右側通行なのでラウンドアバウトは反時計周りに回転しすること、入る前は必ず一時停止すること、ラウンドアバウト内の車が優先されるということを理解する必要があります。

しかし回転する向きを間違えれば逆走。交差点を抜けるときも侵入する道路を間違えれば逆走につながるなど通常の交差点では発生しずらい状況も生まれます。

韓国交通研究院 道路交通本部研究員によると「ラウンドアバウトにより交差点における死亡事故は75%が減少する効果を見せています」とし、信号待ちよりも通過時間は18%も短縮できるなど利点があります。

一方でラウンドアバウト内での事故は普及とともに増加傾向があるといい、まずは運転手がラウンドアバウトに慣れることが今後の事故率低下につながると考えられます。