ロシア国防省のセルゲイ・ショイグ国防大臣は国内の軍需企業を訪れ、現在軍用機で運用できる最大サイズのFAB-3000という3トン級爆弾を視察したと報じられています。今回はいったいどのような兵器なのか簡単に紹介します。
ロシアの国営メディアが伝えたところによると、セルゲイ・ショイグ国防大臣はニジニ・ノヴゴロド地域というモスクワから東に240kmほど離れた都市にある軍産複合体の企業を訪問した内容を報じました。この企業ではロシアの戦闘機や爆撃機が使用する航空爆弾を製造しており、記事では今年2月からFAB-3000という航空爆弾の量産が本格的に開始されたとしています。
Минобороны показало кадры массового производства авиабомб ФАБ-3000
https://topcor.ru/45615-minoborony-pokazalo-kadry-massovogo-proizvodstva-aviabomb-fab-3000.html
▼弾頭にリングを備えた1954年改良モデルのFAB-3000 M-54とFAB-1500 M-54
航空爆弾とは文字通り爆撃機や戦闘機などから投下される爆弾です。アメリカやロシアといった国では破壊する対象ごとに落下する爆弾の大きさ、搭載できる航空機によっても数タイプ生産されており、中にはクラスター爆弾やロシアでは対潜爆弾といったものもあるのですが、ここでは標準的な地上目標を破壊する爆弾を紹介します。
現在ロシアで運用されている標準的な爆弾はFAB-100、FAB-250、FAB-500、および FAB-1500です。今回のFAB-3000についてはこれまで量産とはなっていませんでした。数字部分の250などはその爆弾の大体の重量です。例えばFAB-250では爆弾を構成する全体重量が約250kgあるということになります。
では今回登場するFAB-3000は一体どのような爆弾になるのか。まず爆弾の重量は文字通り約3000kgです。この兵器については過去に作られたモデルも含めると合計3つ種類がありFAB-3000、FAB-3000 M-46、FAB-3000 M-54があります。他のシリーズでも同じくM-46とM54などが付いているものがあります。
この3つの違いについては開発された年を指します。例えばFAB-500という表記、これは改良されていない初期モデルです。FAB-500 M-62というモデルであれば500kg爆弾で1962年に改良されたモデルを指します。
詳しく紹介するとM-46であれば1946年に改良され爆弾の皮が厚くなったモデルです。しかしジェット世代で超音速状態での弾道特性が悪いということで、次にM-54、1954年改良モデルが作られます。高抗力爆弾として画像でも出ているように弾頭部分に弾道リングを搭載しました。これにより爆弾の安定装置を助ける渦発生器として機能することになります。M-64はさらに1962年モデルで流線型の低抗力爆弾の新しいシリーズとなります。
話を戻すと今回撮影された画像にはFAB-3000 M-54とFAB-1500 M-54が映し出されています。「ということは1954年のモデルを今も生産し使用しているのか?」という話になるのですが、その通りになります。基本的に航空爆弾については戦闘機のようにアップグレードし改良されるものではなく、アメリカでも新しいクラスター爆弾が登場したり機能を追加したモデルは登場するものの、一般的なベースとなるような通常爆弾、自由落下タイプものもは古いものが使われるケースがあります。特にロシアでは第二次世界大戦中や以降に生産されたものが過去の紛争では使用したケースがあり非常に古いものも使われる傾向はあります。
一方でロシアでは1954年モデルのM-54シリーズの航空爆弾、そして1962年モデルのM-62が今も生産され使用しています。そして航空爆弾として新しくコンクリート貫通能力があるも、レーザー誘導を搭載したもの、クラスター爆弾、地雷をばらまくもの、そして最近では翼を搭載したものなどなどが専用の爆弾として並行して生産されているということになります。
Минобороны показало кадры массового производства авиабомб ФАБ-3000
https://topcor.ru/45615-minoborony-pokazalo-kadry-massovogo-proizvodstva-aviabomb-fab-3000.html
▼弾頭にリングを備えた1954年改良モデルのFAB-3000 M-54とFAB-1500 M-54
航空爆弾とは文字通り爆撃機や戦闘機などから投下される爆弾です。アメリカやロシアといった国では破壊する対象ごとに落下する爆弾の大きさ、搭載できる航空機によっても数タイプ生産されており、中にはクラスター爆弾やロシアでは対潜爆弾といったものもあるのですが、ここでは標準的な地上目標を破壊する爆弾を紹介します。
現在ロシアで運用されている標準的な爆弾はFAB-100、FAB-250、FAB-500、および FAB-1500です。今回のFAB-3000についてはこれまで量産とはなっていませんでした。数字部分の250などはその爆弾の大体の重量です。例えばFAB-250では爆弾を構成する全体重量が約250kgあるということになります。
では今回登場するFAB-3000は一体どのような爆弾になるのか。まず爆弾の重量は文字通り約3000kgです。この兵器については過去に作られたモデルも含めると合計3つ種類がありFAB-3000、FAB-3000 M-46、FAB-3000 M-54があります。他のシリーズでも同じくM-46とM54などが付いているものがあります。
この3つの違いについては開発された年を指します。例えばFAB-500という表記、これは改良されていない初期モデルです。FAB-500 M-62というモデルであれば500kg爆弾で1962年に改良されたモデルを指します。
詳しく紹介するとM-46であれば1946年に改良され爆弾の皮が厚くなったモデルです。しかしジェット世代で超音速状態での弾道特性が悪いということで、次にM-54、1954年改良モデルが作られます。高抗力爆弾として画像でも出ているように弾頭部分に弾道リングを搭載しました。これにより爆弾の安定装置を助ける渦発生器として機能することになります。M-64はさらに1962年モデルで流線型の低抗力爆弾の新しいシリーズとなります。
話を戻すと今回撮影された画像にはFAB-3000 M-54とFAB-1500 M-54が映し出されています。「ということは1954年のモデルを今も生産し使用しているのか?」という話になるのですが、その通りになります。基本的に航空爆弾については戦闘機のようにアップグレードし改良されるものではなく、アメリカでも新しいクラスター爆弾が登場したり機能を追加したモデルは登場するものの、一般的なベースとなるような通常爆弾、自由落下タイプものもは古いものが使われるケースがあります。特にロシアでは第二次世界大戦中や以降に生産されたものが過去の紛争では使用したケースがあり非常に古いものも使われる傾向はあります。
一方でロシアでは1954年モデルのM-54シリーズの航空爆弾、そして1962年モデルのM-62が今も生産され使用しています。そして航空爆弾として新しくコンクリート貫通能力があるも、レーザー誘導を搭載したもの、クラスター爆弾、地雷をばらまくもの、そして最近では翼を搭載したものなどなどが専用の爆弾として並行して生産されているということになります。