
石。多くは無価値な存在でも見た目や組成が変われば極めて高価な鉱物、ヒスイといったた宝石もあります。そんな石について韓国では最近、石をペットにするというペット石なるものが流行り売られていると報じられています。
最近米紙が報じたもので、文字通り片手でつかめるほどのおにぎりサイズの石を身近に置くというものです。なぜ石なのか。2024年3月19日、韓国・聯合ニュースは「最近、韓国で小石をペットのように飼う『伴侶石』が流行していると米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた」と伝えた。WSJは17日、「過労の韓国人は『ペット・ロック』と共に休息を取っている」とのタイトルで記事を掲載。「伴侶動物」ならぬ「伴侶石」の流行について、「かつて韓国で流行した『仮想葬式体験』や『ぼーっとする大会』のように…
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記事によるとこのペット石については今流行りだしたというよりも、元ネタはアメリカにあり数年前韓国のアイドルがSNSに投稿したところ話題なったことで知られるようになっていたとのこと。
そんなことを知ったとある一般人によると、2023年11月からペット石を飼っているといい「職場でのつらいことを石に打ち明けたりする。もちろん無生物である石が私の話を理解することはできないが、まるでペットの犬に話すように私の心を安らかにしてくれる」とのこと。
石を買う前に精神科に行ったほうが良い気もするのですが、それ以外にもペット石を持っている人の話として名前をつけた石をポケットに入れて運動や散歩に出かけているといい、「この石がいまの状態になるまで多くの過程を耐えてきたという事実に一種の安らぎを感じる」と説明しています。
このようなただの石にも関わらず一緒にいるとメンタルが改善するというようなコメントはかなり多いらしく、下記で紹介するアメリカ発のペット石についても同様の話をする人は多くいるようです。
一方で韓国、高麗大学韓国学研究所教授によると「東アジアには見た目が他のものに見える石を愛するような文化がある」としたうえで「石は変わることがなく、これは人々に安定感を与えるのではないか」と説明しています。
元ネタはアメリカ
実はこのペット石のアイディアはもちろん韓国や東アジアの国ではなくアメリカに起源あります。1975年に広告会社の役員だったGary Dahlという人物が友人とバーで酒を飲んでいる時にペットの話題になったといい、そのとき「石をペットにすると面白いかもな」と話したことがきっかけだったといいます。▼元ネタのペット石

その後、石をパッケージに入れ、面白い言葉などを添えて商品化するということを行いました。具体的には「石は長寿なのであなたとPet Rockが死に別れることはありません」などと冗談を交えたもので32ページの訓練マニュアルも考え、更に段ボール製の箱の中に鳥の巣のような物を作り鎮座した。文字通り『Pet Rock』として当時4ドルで販売しました。梱包材なども激安であるため原価はほぼパッケージ代だけです。
誰が買うのかと思いきやクリスマスシーズンに狙って販売したこともあって爆発的に売れることになります。当然SNSもなかった時代にトレンドとなるのは相当な話題性必要なのですが、結果として販売数は100万個、当時の価値で12億円ほど稼いだとのこと。
しかし長続きはしませんでした。爆発的に売れたものの半年後には流行は去ったとのこと。その理由については1つとして、おかしな石を売ったところおかしな連中から脅迫や訴訟が相次いだことにもあります。結果この人物は「あんなものを売らなきゃ、俺の人生はもっとシンプルだったかもなと振り返ることがある」と語っています。(参考)