微生物、粘液、ほこりやアレルゲンなどのその他の破片を洗い流すために行う鼻うがい。専用の商品は販売されているのですが、一方で多くの人が水でやってもOKと思っています。本当に大丈夫なのでしょうか。

Rinsing Your Nasal Passages With The Wrong Kind of Water Could Be Deadly : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/rinsing-your-nasal-passages-with-the-wrong-kind-of-water-could-be-deadly

これに関して、滅菌水を使用しないと体内に細菌が侵入する可能性があり特に免疫力が低下している人は、鼻うがいによって感染した病気で死亡することがあるといいます。

そもそも鼻うがいという行為についてリスクがあります。教授によると、鼻うがいに使用する液体が無菌であろうとなかろうと鼻道をすすぐという行為そのものが感染のリスクが高まる可能性があると指摘しています。理由は、鼻には体の表面を保護するのに役立つ多数の微生物が生息しており、これらの善玉となる微生物も除去またはされる可能性があり病原体が体内に侵入する機会を与えてしまうとのこと。

もちろん鼻うがいのリスクは使用する液体にあります。薬局で広く販売されている正しい滅菌点鼻スプレーにはリスクは無いものの水道水はそもそも無菌ではありません。



最近行われた研究としてアメリカで鼻うがいをしてアカントアメーバ・アメーバに感染した10人が確認されています。ほとんどの健康な人にとってリスクは低いですが、この寄生虫による感染は免疫力が低下している人にとっては致命的となる可能性があります。この研究では10人中3人が死亡しているものの、別の研究では感染症例の82％が死亡したケースも報告されてます。

そのアメリカで行われた研究では実に半数の人が「水道水で鼻うがいをしてもいい」と回答しており誤った認識をしていることがわかっています。

このようなリスクを知った上で鼻うがいが効果的と思う場合は、必ず滅菌された生理食塩水を使用すること。仮に水道水ですすぐ必要がある場合は使用前に沸騰させたものを冷ましたものを使う必要があると指摘しています。