image_205

小林製薬が販売していた特定ロットの紅麹入サプリを摂取した人が腎障害を患い死傷した件について、プベルル酸というかなり珍しい物質が検出されていたことが分かったと発表しました。

これは小林製薬が健康被害があったロットについて高速液体クロマトグラフという方法で分析した結果、プベルル酸という物質を発見したというもので、国立医薬品食品衛生研究所(国衛研)がそのデータを精査したところ、間違いなく確認したというものです。

現在小林製薬は製品サンプルに過去3年分を保管しているとしており、国衛研はサンプルの提供を受けてこの全量を分析し有害な物質等の混入を分析するとしています。

プベルル酸…?

問題なのはこのプベルル酸というのはどうやら非常に珍しく1932年に始めてこの物質が発見されているもののほとんど研究論文にもでていないのものらしく、研究者・科学者レベルでも初耳だという水準でよく分かっていない物質だといいます。医師らについても同様と考えられます。この物質については青カビが産出する化合物だとしており人体への有害性についても論文は存在しないと考えられるのですが、想定では毒性は強いだろうとしています。

ただ、マウスを用いた試験では死亡ことは確認されており生物にとっては何らかの毒性があるらしいという内容がSNSなどでは投稿されています。この物質は抗生物質としての効能ががあり、抗マラリア作用があるほどの強い毒性を持つとしているのですが、人体への影響は詳しい研究は少ないと考えれます。

未知の成分はプベルル酸か?

今回の問題についてはいずれも紅麹サプリの特定ロット、つまり特定期間生産された製品から問題が見つかっています。これまで紅麹菌が作るカビ毒のシトリニンの関与が強く疑われていたものの、小林製薬の紅麹菌は遺伝子レベルでシトリニンを産まない個体でありその可能性については低く、これまでシトリニンが含まれたサンプルもゼロでした。

それ以外も人体に有害となるような物質が見つからず小林製薬は未知の成分により腎障害が発生した可能性があるとして何者かに意図的に毒物が混入されたことも視野に調査を続けていたものの、そこでも有害なものは見つからなかったという趣旨の説明をしていました。

仮にこの物質が原因として非常にレアともいえる青カビとベルリン酸がどのよう混入したのかです。青カビとのことで食べ物を扱うような環境で発生すると考えられます。もちろん今回は紅麹の製品で入ったというものであって他のラインでも混入する可能性は十分に考えられるというものであり、いずれにしても殺菌や洗浄というものに不備があったことは確実と考えられます。

もちろん洗浄剤等に入っていた可能性もゼロではないのですが、他の製品や他社で発生事例が報告されていません。理由については小林製薬という大手だから発覚したという可能性も高く、同じ様な環境で作られているようなサプリであれば他社においてもすべての製品に同様のリスクがあるということになります。