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例えば特定の食べ物を拒絶するかのような症状を示すアレルギーがありますが、地球上には水に接触すると蕁麻疹を引き起こす水アレルギーを患う人がいます。一体どのような治療やサポートが行われているのでしょうか。

人類の中でも極めて少数の人が患っている水アレルギー。水蕁麻疹とも呼ばれ雨水や海水、川の水や水道水など、あらゆる水が肌を刺激することで起きる疾患。世界でも34例しか報告されていない珍しい疾患です。

Water allergy: a debilitating but thankfully rare condition
https://theconversation.com/water-allergy-a-debilitating-but-thankfully-rare-condition-225107

水アレルギーは一般的に食べ物のアレルギーとは異なり水を飲んでもアレルギー反応はでません。問題なのはありとあらゆる水分が皮膚に付着すると症状がでる、言い換えれば皮膚疾患のようなものになっています。そのためお風呂には入れません。汗をかくと汗にも反応してしまいます。普段はわずかに湿らせたタオルで体を拭くということをおkなっています。

米国サウスカロライナ州に住む22歳のローレン・モンテファスコさんは世界でもほとんど報告されていない水アレルギーの一人です。水が皮膚に付着すると奥深くで焼けつくようなかゆみの耐え難い感覚によっに陥るといいます。これは水と皮膚の相互作用により引き起こされ、ヒスタミンなどの物質が放出され、蕁麻疹、みみず腫れ、かゆみを引き起こします。

研究者らは、皮膚のバリア機能に重要なFABP5遺伝子など水アレルギーに関連する特定の遺伝子の変異を正確に突き止めています。この遺伝子の変異により一般人のような皮膚の水をはじく能力が破壊されており炎症反応が活性化してしまうとのこと。

治療方法は…

事実上人間としての活動が極めて制限される難病になるのですが、治療はどうなのか。従来のアレルギー治療法 (抗ヒスタミン薬、コルチコステロイド) は一時的な症状の軽減には効果はあるものの根本的な原因には対処できない場合があります。

他には光線療法(皮膚に紫外線を当てる)などの実験的療法は、免疫反応を落ち着かせ炎症を軽減することを目的としています。この治療法は症状の軽減にある程度の期待されています。

ただしいずれも対症療法のようなもので根本的に水アレルギーを解消するというものは存在していません。その理由はそもそも水アレルギーを患う人が圧倒的に少なく継続的な臨床試験が不可欠な医療分野で十分な患者数を確保できないという側面もあります。

心理的サポートは?

残念ながら非常にレアで珍しい症状です。カウンセリングや支援グループは生活することに伴う感情的な困難を乗り越えるための安全な場所を人々に提供しています。結果として不確実性やストレス要因にうまく対処できるようになり、全体的な生活の質が向上させているとのことです。