
認知症を患うアルツハイマー病。未だに根本的な原因は明らかになっていません。一方でマウスを用いた研究では女性ホルモンのエストロゲンとアミロイドβの蓄積に因果関係が見られたとする発表が報告されています。
人間のアルツハイマー病の男女比は3人中2人が女性となっています。これは女性の方が一般的に長生きであるという理由もあるのですが、それでも女性が多いことがわかっています。その理由はもちろん明らかになっていないのですが、今回は女性ホルモン(卵巣から分泌される卵胞ホルモン)のエストロゲン濃度に理由があるかもしれないという結果が得られました。
Alzheimer's Is More Common in Women, And This May Help Explain Why : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/alzheimers-is-more-common-in-women-and-this-may-help-explain-why
Early modulation of the gut microbiome by female sex hormones alters amyloid pathology and microglial function | Scientific Reports
https://www.nature.com/articles/s41598-024-52246-6
シカゴ大学の研究者がアルツハイマー病様疾患を発症するように飼育されたメスのマウスを用いて腸内細菌叢が抗生物質で破壊されると血中のエストロゲン濃度が急激に上昇することが分かったとしています。またマウスのエストロゲン生成が阻害されると脳組織で観察されるアミロイド沈着が減少しました。合わせて卵巣のないマウスにホルモンレベルを回復するためにエストロゲンサプリメントを投与したところ腸内細菌の構成の変化も観察されたとしています。
一方で抗生物質がオスのマウスのアミロイドベータ沈着の減少にのみ効果があることを示した研究がこれまで報告されており、エストロゲンがアルツハイマー病の背後にあるメカニズムにおいて重要な役割を果たしている可能性が示唆されています。
シカゴ大学の神経生物学者サングラム・シソディア氏は「エストロゲンがアルツハイマー病の病理に見られる変化の原動力であるようだが、マイクロバイオームも変化していることも分かっている」と語っています。
また「今回の研究ではエストロゲンレベルが常にアミロイド沈着に影響を与えることがわかりました。非常に早い段階でマウスのエストロゲン源を取り除くとアミロイドの沈着が消失します。これは非常に驚くべきことです」と話してます。
記事では『エストロゲンの生成を止めることも健康的な選択肢ではない』とし、研究者らは起こっている可能性のある化学反応をより詳細に調べてアルツハイマー病と腸がどのように関係しているのかをさらに解明したいと考ていると説明しています。
*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。
Alzheimer's Is More Common in Women, And This May Help Explain Why : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/alzheimers-is-more-common-in-women-and-this-may-help-explain-why
Early modulation of the gut microbiome by female sex hormones alters amyloid pathology and microglial function | Scientific Reports
https://www.nature.com/articles/s41598-024-52246-6
シカゴ大学の研究者がアルツハイマー病様疾患を発症するように飼育されたメスのマウスを用いて腸内細菌叢が抗生物質で破壊されると血中のエストロゲン濃度が急激に上昇することが分かったとしています。またマウスのエストロゲン生成が阻害されると脳組織で観察されるアミロイド沈着が減少しました。合わせて卵巣のないマウスにホルモンレベルを回復するためにエストロゲンサプリメントを投与したところ腸内細菌の構成の変化も観察されたとしています。
一方で抗生物質がオスのマウスのアミロイドベータ沈着の減少にのみ効果があることを示した研究がこれまで報告されており、エストロゲンがアルツハイマー病の背後にあるメカニズムにおいて重要な役割を果たしている可能性が示唆されています。
シカゴ大学の神経生物学者サングラム・シソディア氏は「エストロゲンがアルツハイマー病の病理に見られる変化の原動力であるようだが、マイクロバイオームも変化していることも分かっている」と語っています。
また「今回の研究ではエストロゲンレベルが常にアミロイド沈着に影響を与えることがわかりました。非常に早い段階でマウスのエストロゲン源を取り除くとアミロイドの沈着が消失します。これは非常に驚くべきことです」と話してます。
記事では『エストロゲンの生成を止めることも健康的な選択肢ではない』とし、研究者らは起こっている可能性のある化学反応をより詳細に調べてアルツハイマー病と腸がどのように関係しているのかをさらに解明したいと考ていると説明しています。
*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。