
食中毒を引き起こすアニサキス。生魚を食べる文化のある日本では非常に難しい問題ですが、今回は缶詰です。1970年代から最近までの缶詰から見つかったアニサキスの数から海洋生物の生態系について回復しているのではないか、というよくわからない研究が報告されています。(画像は参考資料)
この研究はワシントン大学の研究者に対してシアトルの水産物協会から電話があったことがきっかけです。この水産物協会は古い時代の缶詰を保管していたのですが、古い期限切れのサーモン缶の箱を廃棄することになったといいます。そこで大学側に連絡したところ研究材料とし1979年から2021年までの缶詰を手に入れることができたといいます。
Expired Cans of Salmon From Decades Ago Reveal a Big Surprise : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/expired-cans-of-salmon-from-decades-ago-reveal-a-big-surprise
手に入れたのはサバの缶詰で数十年にわたるアラスカ地域における海洋生態系がブリキの中に保存されており思いがけない発見もありました。太平洋岸北西部の海洋哺乳類に与える影響を遡及的に追跡する方法を模索していたワシントン大学のナタリー・マスティック氏らは缶詰から海洋寄生虫であるアニサキスを調査しました。
アニサキスはオキアミに食べられそしてそのオキアミが魚に魚は大型哺乳類に食べられ卵が孵化し繁殖、再びオキアミに食べれられ…という循環ができます。つまり海洋哺乳類が地球上から減っていればアニサキスの量も必然的に減ることになります。
結果はどうだったのか。
既に缶詰に含まれていたアニサキスは死んでおり虫を元の状態に保つことはできませんでした。しかし研究者らは切り身を解剖しサケ1グラムあたりのおおよその数を計算することができたといいます。缶詰からはシロザケやカラフトマスでは時間の経過とともにアニサキスは増加していたものの、ベニザケやギンザケでは増加していないことを発見したとのこと。

「シロザケやカラフトマスのように年代の経過とともにその数が増加するのを見るとこれらの寄生虫が適切な宿主をすべて見つけて繁殖できたことを示しています。アニサキスにとって適切な宿主が十分に存在し生態系が安定しているか回復していることを示している可能性があります 」と指摘しています。
近年なぜアニサキスの被害が増えているのか。地球温暖化などにより生息域の拡大などの側面もあると言えるのですが海洋生物がやはり増えなければそもそも個体数も増やせません。あくまでアニサキスだけの研究としては海洋生物の生態系はよい方向で回復していることが伺えるものとなりました。
Expired Cans of Salmon From Decades Ago Reveal a Big Surprise : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/expired-cans-of-salmon-from-decades-ago-reveal-a-big-surprise
手に入れたのはサバの缶詰で数十年にわたるアラスカ地域における海洋生態系がブリキの中に保存されており思いがけない発見もありました。太平洋岸北西部の海洋哺乳類に与える影響を遡及的に追跡する方法を模索していたワシントン大学のナタリー・マスティック氏らは缶詰から海洋寄生虫であるアニサキスを調査しました。
アニサキスはオキアミに食べられそしてそのオキアミが魚に魚は大型哺乳類に食べられ卵が孵化し繁殖、再びオキアミに食べれられ…という循環ができます。つまり海洋哺乳類が地球上から減っていればアニサキスの量も必然的に減ることになります。
結果はどうだったのか。
既に缶詰に含まれていたアニサキスは死んでおり虫を元の状態に保つことはできませんでした。しかし研究者らは切り身を解剖しサケ1グラムあたりのおおよその数を計算することができたといいます。缶詰からはシロザケやカラフトマスでは時間の経過とともにアニサキスは増加していたものの、ベニザケやギンザケでは増加していないことを発見したとのこと。

「シロザケやカラフトマスのように年代の経過とともにその数が増加するのを見るとこれらの寄生虫が適切な宿主をすべて見つけて繁殖できたことを示しています。アニサキスにとって適切な宿主が十分に存在し生態系が安定しているか回復していることを示している可能性があります 」と指摘しています。
近年なぜアニサキスの被害が増えているのか。地球温暖化などにより生息域の拡大などの側面もあると言えるのですが海洋生物がやはり増えなければそもそも個体数も増やせません。あくまでアニサキスだけの研究としては海洋生物の生態系はよい方向で回復していることが伺えるものとなりました。