WZ-8

最近中国のSNSで初と考えられるWZ-8という超音速飛行できる無人機を搭載したH-6MWを撮影した写真が撮影され公開されました。

具体的にどこで撮影されたのかは、日時等は記載がなく不明ですが中国のXにあたるWeiboに投稿されたもので、見ての通りH-6爆撃機の派生型であるH-6MWの胴体下部にWZ-8を搭載した状態で飛行している様子です。

見出しでも記載したように過去に誰が描いたCGイラストはあったものの実際に搭載して飛行している様子が確認されたのは多分初めてと考えられます。

WZ-8は中国によると2015年に初飛行を行い、2019年10月1日に中華人民共和国建国70周年記念の軍事パレードで公開されました。シリアル番号から中国人民解放軍空軍東部戦区空軍第10爆撃機師団第30航空連隊に配備されているとされています。

WZ-8_1

機体は空中発射でのみ運用可能なもので爆撃を母機として上空まで輸送され投下、搭載したエンジンを動作させ加速させます。機体については降着装置が搭載されており基地に帰還できるようになっています。航続距離は2400kmとされているのですが実際に活動できる範囲はかなり短いと考えられます。もちろん使い捨てとすればスペック上の性能が期待できます。最高速度はマッハ2~3未満と考えられます。

この兵器が現代どの程度有効なのかは疑問があります。
かつてアメリカもSR-71の姉妹機となるM-21にD-21という同じ様な高高度・高速で飛行可能な無人機を運用していたことがあります。現在は人工衛星が発達したこともあり姿を消しています。マッハ3程度の飛行速度についても高速で飛行している時点で相当な熱を発生させておりステルス性というのは疑問があります。1960年時点でマッハ3で飛行できるSR-71を含む姉妹機が何度か撃墜されそうになっており現在はそれほど脅威ではないと考えられます。