ウクライナ空軍によると、今月19日ロシア空軍の可変翼超音速爆撃機Tu-22M3を撃墜したと発表しました。Tu-22Mについては過去地上で攻撃され破壊されたことは確認されていたものの対空ミサイルでの撃墜は初とされています。
A Russian Tu-22M strategic bomber caught fire and crashed in Stavropol.
— FL360aero (@fl360aero) April 19, 2024
Sources say, it was on its way back after launching cruise missiles at Ukraine.
With reasons related to the crash unknown, Russian media claim it was due a technical malfunction.#aircraft pic.twitter.com/JAbTaLoSyV
こちらがSNSに投稿されたTu-22M3です。機体後部、尾翼付近で火がでており状況から考えればミサイルが後方で炸裂し炎上、操縦不能に陥ったものと考えられます。映像ではパイロットが脱出できるには十分な速度と考えられるのですがその様子は映し出されていません。
気になるのはこのTu-22M3が墜落した地域です。SNSによると墜落したのはスタヴロポリというロシア本土です。ウクライナの国境からは370kmほどロシア側の空域となります。ロシアメディアの発表としては巡航ミサイルを発射し帰還中にトラブルで墜落した、としており撃墜されたという表現はしていません。
ただ映像を見れば撃墜されたのは間違いのですが、いったい何で撃墜したのか。当然爆撃は敵の防空ミサイルには極めて脆弱でありウクライナの国境内で活動していたとは考えにくいです。
ウクライナは過去に早期警戒管制機A-50を現在の前線から200km以上はなれたところで撃墜したことがあります。これはS-200といった長距離を飛行する爆撃機などを撃墜するためソ連が開発した対空ミサイルを用いた可能性があります。
▼旧ソ連製S-200