旧ソ連時代の戦闘機にアメリカなど西側の兵器を搭載するというイレギュラーな運用方法しているウクライナ空軍。当初どのように運用するのか疑問視されていたのですが、コックピットにタブレット端末を搭載しミサイルなどを運用していることが確認されました。
Ukrainian Air Force Su-27 Flanker Wild Weasel operations, seen here conducting multiple low level standoff strikes against Russian radars with US-supplied AGM-88 HARMs. pic.twitter.com/7CosjXFNkO
— OSINTtechnical (@Osinttechnical) April 21, 2024
こちらがその映像です。冒頭コックピット前面につけられたタブレット端末のような後付モニターは点灯していないのですが、14秒あたりに使用している映像が含まれています。
Ukrainian Fighter Jets “Using iPads” To Control Western Weapons
https://www.twz.com/air/ukrainian-fighter-jets-using-ipads-to-control-western-weapons
画面には地図のようなものが表示されているのですが、Xの投稿によると映像はアメリカから提供された対レーダーミサイルAGM-88 HARMを発射している様子だとしています。つまりロシア側の対空兵器やレーダーを破壊しているというものになります。
気になるのはこのタブレット端末の後ろには主要な計器類が搭載されており飛行に必要なものが遮られている点です。これに関してはタブレット画面上に表示できるようになっていたり、もしかしたらサンバイザーのように端末を上げ下げできるような可動式になっている可能性が考えられます。
映像の機体はSu-27 フランカーであり、これは旧ソ連時代に開発した戦闘攻撃機で、もちろんアメリカの兵器を運用できるような互換性はありません。しかしアタッチメットのようなものを介して搭載し運用できるように改造されており、ウクライナのMiG-29にもJDAM-ER 精密誘導滑空爆弾を搭載できるようになっています。
上の画像はJDAM-ERと旧ソ連製の空対空ミサイルが横並びになっている非常に珍しい写真です。つまり西側の兵器はコックピットにはiPadのような端末を使い、機体にはアタッチメントを介してアメリカなど欧米の装備を搭載し運用することが可能な状態になっているということです。ただ、この仕様でどこまでミサイルなどの性能を発揮できるのかという疑問はあります。