ベルベク空軍基地 ATACMS

過去にロシアに占領されたウクライナ南部クリミア半島。先日ここにある空軍基地が何らかのミサイル攻撃がありすくなくともMiG-31 2機が破壊されたことが確認されました。

The Warzoneによるとウクライナのクリミア半島にあるロシア軍のベルベク空軍基地に対してミサイル攻撃があり今月15日に撮影され人工衛星写真から基地に駐機していたMiG-31 2機、予想ではもともと使用不能なMiG-29を含む基地に対して破壊されたことが確認されたと報じています。

MiG-31 Foxhounds Confirmed Destroyed In New Imagery Of Belbek Air Base
https://www.twz.com/news-features/mig-31-foxhounds-confirmed-destroyed-in-new-imagery-of-belbek-air-base

記事によるとウクライナの攻撃が実施されたのは今月12日~以降で詳しい日時は分かっていません。衛星写真からは上記の機種以外にもSu-27 フランカーファミリーが駐機しているのですが見た目の被害は確認できていません。

▼攻撃に使用された可能性が高いATACMS(アメリカ)
ATACMSMay2006_(cropped)

使用されたミサイルについてもよく分かっていないもののThe Warzoneによると、ウクライナに秘密裏に届けられただけの米国供給の長距離弾道ミサイルによるものの可能性が高いと見ています。理由としては距離です。占領されたクリミア半島にあるロシア空軍基地はセヴァストポリのすぐ南にある海軍基地の防空を支援する有利な位置に建設されているものの、ウクライナ軍が以前に入手した旧式の短射程ATACMSでは射程外だったとしています。具体的にはATACMSは射程が300kmあるとされているもののアメリカは165km程度に性能を下げたものをウクライナに供給していました。

いずれにしてもウクライナ軍はATACMSを含めた西側の兵器を用いて基地に対する高価なターゲットを標的にし続けていることは間違いなく、事実上この基地はウクライナ側の射程内に収まっているため通常利用は不可能と考えられます。