image88

先日夜、北朝鮮北部から発射された軍事用偵察衛星を搭載したロケット(ミサイル)の第1段が飛行途中で爆発した件について、韓国側は搭載された新開発のエンジンに問題があった可能性があると指摘しています。

韓国メディア聯合ニュースによると、合同参謀本部関係者の話として28日、北朝鮮の偵察衛星発射失敗の原因について「初期の爆発して追加分析が必要だ」としながら「一段推進体が爆発したのは燃焼系統に問題があったとだけ推定だけできる」と明らかにしました。

北朝鮮は官営媒体である朝鮮中央通信を通じて軍事偵察衛星発射過程で新型ロケット1段が飛行中に爆発する事故が発生したとし、偵察衛星の追加発射失敗を公式に認めています。

北朝鮮は今回の偵察衛星発射失敗に関しては新たに開発した液体酸素+ケロシンを燃焼させるエンジンの動作信頼性問題だったとしており、今回は今までとは異なり新しいエンジンを開発しそれを搭載したためだったとしています。

▼過去に打ち上げたロケット
image89


液体酸素とケロシンを燃焼するエンジンは現在世界的には一般的なものになるのですが、問題はこのエンジンをどのように開発したのかです。合同参謀本部関係者はロシアがこの1段を提供した可能性については「技術的支援があった可能性は考えなくてはならない」とし「時間的に技術だけを教えてくれるレベルだったのか、部品まで提供したのかなどは一緒に見て考えるべきだと思う」と話しています。

事実としてロシアは2023年9月に北朝鮮の金正恩氏に対し北朝鮮の人工衛星発射を助けると公言しており、ロシアの技術陣が北朝鮮に入り燃焼試験などを支援したと伝えています。いずれにしてもこの失敗についてはロシア側の何らかの介入があった可能性は高いのですが、今後の北朝鮮のロケット開発や軍事兵器開発はロシアの技術が隠すことなく多方から入ってくることがうかがえるものとなりました。