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数千年前にもかかわらず高い建築技術があった当時のギリシャ。最近そのギリシャで工事中に日本では縄文時代後期、今から4000年ほど前に作られた円形の建築物が発掘されたと報じられています。

記事によると、発見されたのはギリシャ沖合のクレタ島でカステリという地域では最近大規模な空港を建設するために重機が入ったところこの丘の山頂付近で巨大な円形遺跡が見つかったとしています。

Mysterious Circular Structure Found in Greece Stuns Archaeologists : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/mysterious-circular-structure-found-in-greece-stuns-archaeologists

その規模は迷路のように入り組んだ同心円状のもので平均で厚さ1.4メートル、高さ1.7メートルに達する巨石を大量に使用し構築したものでした。考古学者によると儀式的あるいは宗教的な目的を持っていた可能性があるとしているのですが、詳しくは調査が始まったばかりでよく分かっていません。

▼細かい点に見えるのが1つ厚さ1.4メートルの巨石
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当時この地域ではミアノ文化というものが広がっており、山頂付近が神聖な場所として同様の遺跡がこれまでも確認されているといいます。他の遺跡では宗教建築があり動物や人間の像、場合によっては祈りや治癒への感謝として捧げられた「奉納肢」と呼ばれる切り離された体の一部などが数多く発掘されているとのこと。

ギリシャ文化庁によるとこの遺跡からは既に大量の動物の骨やワイン、人間の食べ物などが多く見つかっているといい、何らかの儀式の祭場だった可能性が高いとしています。

一方でこれら建築物が廃墟となったのですが、その理由は紀元前1750年~1700年ごろに多くの建築物が破壊されたことが分かっておりその主な原因は地震によるものだったと考えられます。また紀元前1450頃にはギリシャ本土からミケーネ人による支配となったものの山頂の聖域については使用されていないことが分かっています。

文化庁によるとこの空港の開発だけで既に35の新たな考古学遺跡が発見されているとしており、遺跡は取り壊しは行なわず文化遺産として完全に保護されることになるとしています。