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日本や中国を含む比較的裕福な国のアジア人は高級品を買うという「高級品志向」というのがあります。実は欧米では異なるのですが、なぜアジア人はそのような心理をもっているのか研究内容が報告されています。

国内外のニューヨーク、ミラノ、パリなどの都市に訪れたアジア人はこれまで特に高級ブランド品を購入するなどしてこの業界に対して目覚ましい成長に貢献しています。研究者の間でも知られているように日本といった特に太平洋アジア地域の人は個人向け高級品の消費地ともいわれ、ブランド品や高級品を好むことが分かっています。

Why do Asian consumers love luxury shopping?
https://phys.org/news/2024-09-asian-consumers-luxury.html

ミシガン大学ロス経営大学院のマーケティング教授ラジーヴ・バトラ氏はこれら国々の思想は儒教や仏教など基本的に質素で質素な暮らしを伝統的また価値観があるにもかかわらずなぜか真逆の高級品志向があるのかを研究しました。

先に結論から述べると、アジア市場は所謂『集団主義』が贅沢品の消費を促進している可能性があると説明しています。

この研究では香港、韓国、日本、シンガポール、インドネシア、マレーシア、タイなど、あまり研究されていないアジア市場7つを調査しました。18～64歳の消費者3,000人以上のデータを使用し集団主義、宗教・伝統、倹約、ステータスおよび物質主義の消費価値が市場でどのように消費嗜好を形成しているかを調査しました。

アジア7市場のような集団主義社会では宗教的・伝統的価値観が重視されることが多いしておりこれら宗教的・伝統的価値観が増すと倹約心が高まりステータス消費や贅沢消費が減少しているといいます。

しかし、集団主義を見ればステータス消費を直接的に促進ししており、この影響が非常に強力でであり宗教的・伝統的価値観を上回っているとのこと。結果、アジアの消費者は贅沢品消費への情熱を示すとほぼ同じくらい倹約の道徳的美徳を支持しているとバトラ氏は説明しています。

日本といえば誰かが持っていれば自分も持つ、同じ方向性、同じ考え、同じ見た目などを非常に好む集団主義であり、特にこれらは半端者はハブられる・仲間はずれにされるということが学生時代で既に刷り込まれます。

研究でもこのことは説明されており、集団主義社会では人々はしばしば自分の社会集団の意見を非常に気にしており、仲間に対し感銘を与え集団に溶け込むために高価な品物やステータスの高い品物を購入する可能性もあるとしています。

またこれらステータス消費が見せびらかしや物質主義として否定的に捉えられる西洋の個人主義文化とは異なっており集団主義文化では贅沢品の消費は価値ある集団に名誉をもたらすため支持される傾向があるとしています。

調査ではアジア太平洋地域の人々の消費者が持つ価値観が製品を選ぶ際にさまざまな特徴を優先することにも影響を与えることも示されています。たとえばステータス消費の価値を重視する消費者は自分の消費選択が他人に注目されることをしばしば好んでいます。つまり見栄です。これはスタイル、ブランドの評判、原産地などより表に見える製品属性を優先し価格にはあまり敏感ではないとしてます。