イランのイスラエル攻撃2024年10月2日

イスラエルなど複数メディアによると、日本時間未明イランはイスラエルに対し大規模な弾道ミサイル攻撃を実施しました。この攻撃については直前にイスラエルやアメリカ側から攻撃発生が予測されるなど何らかの情報が漏れていた可能性も示唆されています。

まず今回の攻撃に関して、SNS上にいくつか動画が上がってます。その多くはイスラエル国内から撮影されたものになります。


まずこちらの2つの動画です。テレビなどでもよくでているのですが2つの方向から同じ攻撃の様子を撮影したものと考えれます。地域は不明ですが郊外に落下していることが確認できます。

海外メディアによると攻撃はテルアビブ近郊のグリロット基地を標的にしたとしており、この攻撃がそれなのかは不明です。この基地にはイスラエルの情報機関となるモサド及び信号諜報 (SIGINT) を提供するイスラエル国防軍の 8200 部隊の拠点となっているとされています。

また弾道を見てもわかるようにこの地域を狙って落下していることが確認できます。

では都市部に被害はなかったのかという点についてはよくわかりません。こちらの映像では都市近くに落下している様子も確認できます。

イスラエル国防軍によると「イスラエル中心部に少数の弾丸が命中し、南部にもいくつか命中した。飛来したミサイルの大半はイスラエルと米国率いる防衛連合軍によって迎撃された」としており一定の被害がでていると考えられます。

地表に落下するミサイル、アイアンドームは…?

まずイスラエルには高高度、中高度、低高度の3つ段階で迎撃ミサイルが存在しており、その中で最も知られているのは最も地表に近いエリアで迎撃を行うアイアンドームです。今回多くのミサイルが地表に落下しているのですがアイアンドームはすべてを迎撃しません。

アイアンドームが迎撃するミサイルは人口が密集するエリアに着弾する可能性があるもので、それ以外のものは対象から外れます。これは有限のミサイルを有効に使うためです。

イランは人口密集地を避けた可能性

なぜ今回夜にイランは攻撃をしかけたのかなど考える点はあるのですが、イラン側を考えるとこの地域を支援していることから何らかの対応をする必要、つまり報復しなければならない対応に迫られたことが予想できます。

そのうえでインパクトを与え、周囲の地域からも見えるようにする必要があり、わざわざ夜に弾道が見える形で攻撃したものと考えれます。またこの攻撃が事前に漏れるような報道が目立ったのもガザやパレスチナ、レバノンといった地域の人が目にできるよう意図的に流した可能性も十分に考えれます。

イラン側はこれまでもある程度『空気を読んで』攻撃することが確認されており、あえて人口が密集する都市部は狙わず軍事基地の限られた地域にのみ攻撃していたことは確実です。予想では今回の一連の出来事に対する攻撃は今回で終了と考えられます。