アメリカの民間企業スペースXは13日9時30分頃、超大型ロケットスターシップ5号機を打ち上げました。今回は下段のスーパーヘビーを地上に帰す大きな目標があったものの、1回目で成功させるという極めて大きい成果を得ました。
こちらが打ち上げ、そして帰還することに成功させたスターシップ5号機のスーパーヘビーブースターです。Mechazilla has caught the Super Heavy booster! pic.twitter.com/6R5YatSVJX
— SpaceX (@SpaceX) October 13, 2024
スーパーヘビーは全長71メートル、直径が9メートルもある巨大ブースターで、搭載されている燃料は3400トンです。これに33基のロケットエンジンを燃焼・制御させることで最大72メガニュートンの推力を出すことができます。比較すると日本の最新となるH3ロケットは最大構成で13メガニュートンで別次元のロケットであることがわかると思います。
またスターシップは全段再利用するという日本やアメリカ、中国といった他のロケットとは技術水準は雲泥の差がある次世代のロケットです。その打ち上げ能力も他のロケットよりも頭2つほど飛び出た世界最大のロケットとなっています。
重く大きいブースターを帰還させるというのはファルコン9時代から長く不可能と言われていたものでした。今回の成功は例えるならば人類を月に送ったことに匹敵する難易度だったといってもいっても過言ではありません。そのくらいの偉業をSpaceXは短期間に成し遂げました。
この成功は人類における大躍進であることは間違いなく、アメリカが実現を目指す月面開発といった新たな宇宙開発時代の幕開けといってもいいほど出来事となりました。