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ゴミ屋敷にならなくても大量の使わないものに執着し捨てられない病的なレベルの人は存在しますが、このような人はいった何がキッカケで何が理由となっているのでしょうか。今回は米大学研究者の説明を紹介します。

ごみや不要な家具などをため込んでしまいごみ屋敷を作ってしまう人や、不要なデータがなかなか捨てられない「デジタル・ホーディング」などは、精神医学の分野で「強迫的ホーディング」、日本語では「ためこみ症」と呼ばれています。なぜ人はためこみ症になるのか、ためこみ症になるとなぜものを捨てたり整理したりできなくなるのかについて、ニューサウスウェールズ大学シドニー校の心理学教授であるジェシカ・グリシャム氏が解説しています。

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人は少なかれ物を貯めこむ傾向があるのですが、今回はそうではなく明らかに大量に使わない物を所持し続ける人になります。研究ではこの溜め込み症状態の人は親などから遺伝したものではありません。

2022年に発表された論文では溜め込み症を発症しやすい人は注意欠如多動症(ADHD)と関連性がみられており、買いだめ障害は生活の質の低下とうつ病、および不安の増加に関連していることも明らかになっています。

また2010年に発表された論文では「トラウマとなるような人生上の出来事や幼少期の物質的剥奪は、病的な溜め込み行動を発症させる潜在的な環境的リスク要因として特定されている」とし、幼少期に親からからの愛情が不足していたり何らかのトラウマを抱えた結果、大人になって物を溜め込み始めるキッカケができてしまうとしています。

一方で溜め込み症は直せるのかについては、現時点で溜め込み症に特化した認知行動療法(CBT)があり、心理や考えかたを徐々に変化させ物を捨てさせるという方法があります。しかし溜め込み症は一般的な精神障害とはことなるとされており異なる方法でアプローチする必要があるとしています。