スカンクワークス 空中給油機案

旅客機サイズの空中給油機、戦闘機の行動範囲を底上げできる非常に重要な兵器の一つですが、敵の攻撃には脆弱だとされています。そこで開発計画が進められているのがステルスの無人給油機です。

この機体はロッキード・マーティンの開発部門となるスカンクワークスが行っているというもので、アメリカ空軍におけるハイエンドな戦闘空域でも使用可能なステルス給油機を発表しました。これは米空軍が将来の次世代空中給油システム(NGAS)の「システム・オブ・システムズ」の要件を精査している中で、近代化優先事項の費用をどのように賄うのか深刻な懸念がある中での発表したとしています。

Skunk Works' Latest Stealthy Tanker Concept Revealed

具体的な仕様については仕様などは公開されておらず不明ですが、ステルス空中給油機は機体後部に排気口を備えた一昔前の中型爆撃機サイズになていると考えられ主翼両端にブームを設けた仕様となっています。これにより現在運用されている空軍機に対し給油を行うことができます。

スカンクワークス 空中給油機案1

気になるのはこのイラストが雑に作られている点です。ブームについても左右で長さが異なるなど素人感丸出しのもので構想としていったいどれだけ本気なのか疑問があります。またステルス機とする一方でブームがステルスとなっているとは考えられません。

また翼の両端にあるため下から押されると機体がひっくり返るロールの力が働くため安定して給油することができるのかという疑問があります。搭載する燃料についても予想では戦闘機の増槽2個程度の量になるのではないかと考えられます。これが空中給油機としての根本的な性能が足りるのかという疑問についてはよく分かりません。

スカンクワークス 空中給油機案2

ロッキード・マーティンについてはこれまでも空中給油案をいくつか発表しており、今回の案についてはそれらイラストに比べ雑な感じがでているなど、実現する可能性はゼロに近いと考えられます。