中国の全通甲板艦艇_2

海外メディアによると、現地で撮影された映像として何らかの航空機を運用できる全通甲板を搭載した謎の中国船が航行している様子が撮影されました。現時点で何を行う船なのかは分かっていません。

これは今月27日にSNSにXに投稿されたもので艦艇には3つの上部構造があるのですが、平らな飛行甲板があるという形状をしているものになります。現時点でこの艦艇は中国海軍ではなく一般の艦艇というマークが施されているとしているのですが、何らかの調査船なのかもよく分かっていないとしています。

China's Wacky And Puzzling New Aircraft Carrier Has Set Sail
https://www.twz.com/sea/chinas-wacky-and-puzzling-new-aircraft-carrier-has-set-sail

公開された画像からは排気管構造の左舷側に国営の中国船舶重工集団(CSSC)のロゴがあったとしており、船首の船体側面には中国語の文字で船名と思われる「Zhong Chuan Zi Hao」が記されていたとしています。もちろん海軍の艦艇によくあるマークや番号はないとしています。

気になるのはこの艦艇がいったい何の目的で造船されたのかです。世界的に見てこのような全通甲板を搭載した少なくとも調査船というのは非常に珍しく、このサイズの艦艇は個人的には見たことはありません。

中国の全通甲板艦艇_1

全通甲板ということで何らかの有人固定翼機やヘリ、もしくはその類の無人機・ドローンを運用するもので間違いないのですが、そもそも航空機を必要とする調査であれば既存の大型機を使用すればよいだけであり全通甲板を使用する必要はありません。
垂直離着陸のドローンであれば一般的なフリゲート艦のような小型艦の後部でも離着陸は可能であるため、予想では何らかの助走・滑走が必要な固定翼機も運用する目的があるのではないかと考えられます。

いずれにしても中国はアメリカのようにグアムやハワイといった広範囲におよぶ領海・基地を持っておらずこのような航空機を現地で飛ばす必要があると考えられれるのですが、予想では民間を装った事実上の軍事活動であることはほぼ間違いないと考えられます。