フランケンライトニング

現在非常に高価になっている戦闘機。墜落した機体でさえ訓練に使用されるレベルになっているのですが、最近10年前に損傷したF-35を利用するなどして損傷した2機から作られた機体が地上試験されていると報じられています。

ヒル空軍基地でタキシング試験が行われている様子が撮影されたのはフランケン・ライトニングなどとあだ名で呼ばれている特殊なF-35です。

実はこの機体、胴体は2020年6月の事故で降着装置が外れコックピットが損傷した機体と2014年にエンジン火災でコックピットだけ残った機体を合体させたものです。つまり残って機能している前と後ろを繋合わせたことからフランケン・ライトニングなどと呼ばれているといいいます。

First Public Glimpse Of The 'Franken-Lightning' Built From Two Damaged F-35s - The Aviationist
https://theaviationist.com/2025/01/26/first-public-glimpse-of-the-franken-lightning-built-from-two-damaged-f-35s/

フランケンライトニング_1
Photo:Victoria Fontana

このアイディアは2020年初頭に生まれ、F-35を製造しているロッキード・マーティンのチームにより実施されていました。正直なところ約4年以上の歳月を考えれば新たに1機生産したほうが安い疑惑もあるのですが、同社もこれまで一度も行ったことはなく歴史的なプロジェクトだったとしています。またF-35プログラム全体の将来の修理および復元プロジェクトの基礎となる研究にも値するものであり、それを築くものとなったとしています。

つまりこのような取り組みは将来、機体の寿命が迎えるときに前後を組み合わせることで改修したり、場合によってはコックピットを取り外し無人戦闘機として運用するような装備を付けるという未来も見据えている可能性があります。(実際のところはコックピットを取り外して交換する必要はないと考えられます)

F-35は100億円を超える価格になっていると考えられるのですがこのような組み合わせを行うということ自体が研究の一つであり貴重な経験の一つとして役に立ったと考えられます。同機2025年3月まで飛行を行い近い将来の現役復帰を果たす予定だとしています。