シャヒード・バゲリ

2022年にイランが初めて公開したのは一般的な商用コンテナ船に斜めの滑走路を設けた簡易空母です。その見た目が非常に奇妙だったことから話題となったのですが、ドローンを発艦させる映像が公開されるなど軍に就役したと報じられています。

2025年2月イランはイラン革命防衛隊(IRGC)の海軍部隊への正式な就役を記念する式典を実施しこの空母からドローンを運用する映像を公開しました。シャヒド・バゲリなどと呼ばれるこの空母は全長590フィート(180メートル)の飛行甲板から様々な無人機を運用するドローン空母としており、アレスティングフックと艦首にはせり上がったスキージャンプを設けています。

商用コンテナ船からの改造は2022年5月に開始され2024年11月には海上試験を実施していました。わずか数ヶ月で就役したということになるのですが、無人機運用ということで簡易的なことしか行われていないと考えられます。

こちらは固定翼タイプのJAS-313を発艦させる映像ですが、冒頭には空母にエレベーターが設けられていることが確認できます。

こちらもAbabil-3という固定翼タイプです。

機体は有人機に比べて小型でありこの空母の艦内かなりの数を搭載できるのではないかと考えられます。

GjGJgdpWgAAXlHm
そのことが言えるのはこの写真です。ドローンのサイズからもかなりの数を収めることができると考えられます。


GjGL2YJXMAAlKO1

GjGKeSDXcAEV5hk

また内部には元からスペースが用意されていたと考えられる医務室が設けられており、フットサルなども行える施設も装備されています。

この艦艇はいわゆるアメリカなどが運用する空母に比べると陳腐であることは間違い無いのですが、大量の無人機を陸からはなく海から運用できるという点がやはり注目されるところです。その能力もドローン次第で大幅に向上するということになるのですが、近代コンテナ船を改造した空母というのは世界でも前例がほぼ無いと考えられどのような運用がされていくのかは注目されます。