アメリカ空軍はあくまで現在の予定として100機のB-21保有を目指しています。しかしこのB-21の戦力を最大限運用するには長距離任務を下支えする空中給油機を揃えなければなりません。

予想されている性能としてB-21は機体が小型であるため爆弾搭載量はB-2に及ばないものの搭載燃料は機体サイズ比で増えている可能性があると言われています。エンジンもB-2の4基から2基に減っていることで飛行距離は伸びていると予想されているものの性能を発揮するにはやはり空中給油がほぼ必須となっているようです。

B-21 Raider's Extended Range Increases Demand for Aerial Refueling Support - The Aviationist
https://theaviationist.com/2025/03/10/b-21-raider-increased-tanker-demand/

▼B-2の空中給油


潜在的な課題としては空軍における空中給油機KC-135の多くが老朽化しています。特に紛争空域での作戦に適していないということもあり、後継プログラムのKC-46となる機体は継続的な技術的問題に直面しています。つまり現視点でB-21の運用は既存機で対応は可能なものの将来的に100機という規模になった場合、サポートする準備が整っているかどうかについては懸念が生じています。

他の課題としては空中給油の時間です。B-21はいくらステルス機とは言え空中給油機は旅客機並にレーダーを反射させます。長距離を飛翔する敵の対空ミサイルの脅威に晒されることもあり敵地から遠く離れた地域で行う必要があります。給油を受ける時間も長く爆撃機サイズだと通常は10分以上接続したままになります。この時間に関しても将来的に短縮させることが求められているとのことです。

一方でB-21に置き換えられる機体があるため直近については特に軍事作戦が発生する事態となっても今の空中給油機で問題はないと考えられます。