HALO

アメリカ海軍が2021年ごろより将来の取得を目指して開発していたいわゆる空中発射型極超音速対艦ミサイル、略称HALOに関して調達計画を中止し事実上廃案となったと報じられています。

近年、トレンドとなっている兵器は極超音速です。これは敵に防空網を速度で突破するために開発されていると言っても過言ではないのですが一方で開発なかなか難しいものがあります。今回の発表によると、アメリカ海軍はHALOで実現するミサイルが高コストという理由から廃案にしたらしく、現在はより安価な兵器開発に向けて再検討しているとしています。

https://www.twz.com/air/navy-axes-its-hypersonic-anti-ship-cruise-missile-plans

公式の発表内容としては「予算上の制約により予定納入スケジュール内に新能力を配備することが困難となったため2024年秋に予定されていた極超音速空中発射攻撃型対水上戦(HALO)エンジニアリング・製造開発(EMD)事業の入札を中止しました」とし、「この決定は、海軍が軍需産業基盤全体のコスト動向とプログラム実績を海軍の優先事項と既存の財政コミットメントと比較検討し、慎重な分析を行った結果です」とのこと。

一方でこの穴埋めに関しては国防目標達成のため、長距離火力への投資に注力するとしLRASM、AGM-158Cの能力向上を現在は最優先で進めているとしています。

このような兵器のターゲットになるのはアメリカ海軍としては中国になるのですが、その中国は高速高速対艦誘導弾のような兵器を開発しておりこの差がいったいどこにあるのかは不明です。中国が開発できるものをアメリカが開発できないということは当然無いのですが、根本的に優先事項ではないのか、それとも特に必要としていないのか、考え方の違いなのかなどもよく分からないという状況です。

つまり予算が云々というのは表向きの理由であり実際は異なる可能性もあります。