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イギリスが開発を目指すF-22やF-35といった現行戦闘機の上をいく第6世代戦闘機『テンペスト』に関して、イタリアおよびスウェーデンが共同開発のため正式な署名を行ったと報じられています。

The Aviationistによると、イタリアのロレンツォ・ゲリーニ国防相、英国のベン・ウォレス国防長官、スウェーデンのピーター・フルトクヴィスト国防相の3名は昨年2020年12月21日、3国における将来の戦闘航空システム協力に関する覚書に署名したと報じました。

Italy, United Kingdom And Sweden Sign Tempest FCAS Cooperation Memorandum Of Understanding - The Aviationist

この覚書はイギリスとイタリアが運用するユーロファイター・タイフーン、スウェーデンが独自開発したサーブ・グリペンの後継機となる第6世代戦闘機「テンペスト」の研究、開発、共同構想のためそれぞれが協力するというもの。テンペストに関連する活動に署名国はそれぞれ平等に参加し、それぞれの防衛産業、中小企業、研究機関、大学などにプラスの効果をもたらすことを目的としています。

イタリアではユーロファイター・タイフーンからテンペストへの移行が既に開始しているといい、テンペストを運用できるまでテンペストで開発された新技術をユーロファイター・タイフーンにアップグレードすることも考えられているとのこと。



一方で大陸側ではFCASという同じくフランス、ドイツ、スペインなどが共同が開発するという第6世代戦闘機もあり、エアバスは同じヨーロッパ圏で2つの機体が開発されることは悪い解決策だと主張しています。ただ、イギリスとしては大陸側はそもそも戦闘機に求められる要求が全く異なると主張しています。また2つの戦闘機を開発することは悪いことではなく、産業界におけるある程度の競争力がでて良い事もあるとしています。

現在イギリスおよび2カ国が開発するテンペストは2035年にも導入を目指す機体で、有人・無人で飛行させることができるほか、他の無人機を引き連れて作戦行動をとることができること、現在の第5世代戦闘機よりも遥かに高速飛行できるなど新技術がいくつも搭載される予定です。